メニュー

毛穴やニキビ跡への真皮リモデリング治療

[2022.07.18]

毛穴が目立つ状態にはいくつかの種類があり、「毛」が存在し黒く目立つ状態、角栓といわれる角質や皮脂が毛包内で貯まり、毛包(毛穴周囲の組織)が開大した白色もしくは黒色調のいわゆる「毛穴詰まり」や「開き毛穴」の状態、真皮層が老化や紫外線などの影響を受け変性・減少し毛包周囲の皮膚の弾力やハリが低下し、毛穴が目立つようになったいわゆる「たるみ毛穴」の状態などがあります。ニキビでの毛包周囲の強い炎症により、真皮層の変性・減少や瘢痕組織形成も毛穴の目立つ一因となります。

毛の存在が原因となる場合は顔脱毛をくりかえし行うことで、目立ちにくくしていくことができます。当院では、ソプラノチタニウムを使用した顔脱毛となります。

角栓が原因となる場合は過剰な角質除去のための各種ケミカルピーリング(ベビーピール、マッサージピール、ミラノリピール)や水流ピーリング(ハイドラジェントル)での施術、レチノールなどが含まれた製品を使用したホームケアが効果を期待できます。皮脂が多い方では鼻のマイクロボツリヌストキシンは皮脂抑制効果が報告されており効果が期待できます。

毛包周囲の真皮層の変性・減少に対しては、創傷治癒過程を利用し真皮層の組織を増やし、リモデリングを行う治療を継続して行うことでその効果が発揮されます。真皮層へアプローチを行う治療には様々なものがあります。

アブレイティブフラクショナルレーザー

ノンアブレイティブフラクショナルレーザー

PICOフラクショナルレーザー

ダーマペン4(マイクロニードリング)

ポテンツァ(フラクショナルニードルRF)

マッサージピール・ミラノリピール ※ピーリングについてを参照ください

レチノールやトレチノインなどの外用 ※トレチノインについてを参照ください

などがあり、期待される治療効果やダウンタイムに違いがあります。

 

アブレイティブフラクショナルレーザー(炭酸ガスフラクショナルレーザーなど)

※当院での取り扱いはありません

アブレイティブ=蒸散 には「消し去る、削り取る」という意味があります。使用するレーザーは赤外線領域で水への吸収が高いために蒸散する力も強いのが特徴です。レーザーをマイクロドット状に皮膚に対して照射を行う施術で、表皮の蒸散による痂皮(かさぶた)の形成と再上皮化、真皮層の蒸散と熱による凝固・変性作用による真皮層の引き締め効果と創傷治癒過程を利用したコラーゲンなどの生成促進など真皮層のリモデリングを行います。表皮が蒸散され、穴が開いた状態となるため蒸散された部位を通したドラッグデリバリーが可能となります。

蒸散により高い効果が期待できますが、痂皮(かさぶた)形成があるため、ダウンタイムが長くなりやすいです。

ノンアブレイティブフラクショナルレーザー(Er:glassなど)

※当院での取り扱いはありません

アブレイティブフラクショナルレーザーと異なり、水への吸収は比較的高いものの蒸散までは至らず熱による凝固・変性作用が主となる治療になります。

施術後の痂皮(かさぶた)形成はほとんどなく、発赤や軽度の内出血となります。

PICOフラクショナルレーザー(PICOレーザーを使用したフラクショナルレーザー)

アブレイティブフラクショナルレーザー、ノンアブレイティブフラクショナルレーザーと異なりPICOレーザーを使用したフラクショナルレーザーになります。当院で使用するPICOレーザーはキュテラ社のエンライトンSRになり、真皮層にレーザーの焦点を設定したマイクロレンズアレイを通し、マイクロドット状に照射することで「オプティカルブレイクダウン」が起こり、プラズマが発生します。プラズマにより強力な衝撃波が発生することで組織の蒸散と微細な空砲の形成などをおこし、創傷治癒過程を利用したコラーゲンなどの生成促進など真皮層のリモデリングを行います。

施術後の痂皮(かさぶた)形成はほとんどないものの、出力に応じて発赤や内出血が起こります。

ダーマペン4(マイクロニードリング)

ハンディータイプの機械で、ディスポーザブルの針(使い捨ての針)を用い高速で針を刺をさしていきます。当院では0.2㎜~3.0㎜の範囲で針の深さの調整が可能なダーマペン4を使用し施術を行います。皮膚表面には無数の微細は針孔ができるため、効果的なドラッグデリバリーが可能となります。針による刺激や組織損傷により創傷治癒過程を利用したコラーゲンなどの生成促進など真皮層のリモデリングを行います。針の深さについては深い程いいというわけではなく、過度な深さによる施術では瘢痕として残る危険があるため、針の深さについては適切な深さについて、医師や看護師が相談の上、ご提案させていただいております。

当院では以下のメニューをご提案させていただいております。

マッサージピールの導入を行う、ヴェルヴェットスキン

ミラノリピールの導入を行う、ミラノスキン

ウーバープロといわれるダーマペン専用のピーリング剤の導入を行う、ウーバーピール

※ウーバープロはマンデル酸や乳酸などのピーリング作用のある酸に加え、コウジ酸やアルブチン、ナイアシンアミドといった美白作用のある薬剤になり、毛穴や小じわだけでなく色素沈着等にも効果が期待できます。

ポテンツァ(フラクショナルニードルRF)

※今後当院でも導入予定です

RF(高周波)による熱作用を利用し、肌質改善を目的とした治療です。剣山状のマイクロニードルという外径が0.25mmで32Gの極細針が多数ついたチップを肌に挿入しながら、針先からRFを照射し、真皮層に熱エネルギーを与えることで創傷治癒を引き出します。RFによる止血作用により出血を抑えられるため、ダウンタイムを抑えることができます。

肌はダメージを修復しようとする過程でコラーゲンやエラスチンなどの産生を促すため、小じわや肌の弾力、毛穴の開きに対して高い効果を期待できます。

当院では①ドラッグデリバリー機能搭載のポッピングチップ②酒さ、毛穴、リジュビネーション(アンチエイジング)治療ができるチップの2種類を用意する予定です。

ポテンツァでのドラッグデリバリーの方法は、針が抜けると同時に空気の力で薬剤を注入する方法となります。薬剤を広範囲且つ均一、正確に浸透させることができるため、RFとのコンビネーションによる相乗効果を得ることが可能です。


②のチップについて、お肌のお悩みに合わせて針の深さやRFのLEVELを調整することが可能です。

点状に針を刺してその先端からRFを照射するため、皮脂の分泌や皮脂腺周辺の炎症を抑え、ニキビが作られにくい肌状態になる効果を期待ができます。

 

参考資料

宮田 成章: RFおよびフラクショナルレーザー(イチからはじめる美容皮膚科マニュアル). デルマ (321), 27-33, 2022-04.

Zheng Jun Li et al. Regulation of lipid production by acetylcholine signalling in human sebaceous glands. J Dermatol Sci. 2013 Nov;72(2):116-22.

船坂陽子. ケミカルピーリングによる毛穴目立ちへのアプローチ (特集 とことん,毛穴). 美容皮膚医学beauty 4(8), 43-48, 2021-8

井上紳太郎. 日光弾性線維症の発症メカニズム (特集 光老化の最新知識). 美容皮膚医学beauty 3(11), 20-28, 2020-11

▲ ページのトップに戻る

Close

HOME